闇の中

GW中、我が家も大掛かりな整理整頓を実施いたしました。

そこで出てきた大量の写真。
全部思い出だから捨てられない派と、こんなにあっても見ない派の対立であわよくば大ゲンカ、大惨事になるところでしたが、最終的にはおいおい片付けるということで安定の先延ばしとなりました。💦

さて今回はこれも息子達との大切な思い出です。11年前ですね。
写真も良いですがこの文章も最高です。(自画自賛)




いざ闇の中へ    

 今年の夏はまったくもってすっきりと晴れ渡ることのない日々が続いておりますが、そんな中、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
 さて、今回のテーマは『闇』です。「闇」と聞いて思い浮かぶのは、先月の(私の中では盛り上がった)皆既日食での「暗闇」や、最近のニュースで持ちきりの芸能人の「心の闇」の話でしょうか。どちらも時事ネタ的には良いと思いますが、今回は全く別の『真っ暗闇』のお話です。
85日、子供達と3人で国立競技場近くのビルにて行われているイベント、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」に行ってきました。


ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきました | 好きなものを集め ...これは目では何も見えない「完全にまっくらな空間」の中をグループで声を掛け合い、助け合い、視力以外の感覚のみを使いながら進んでいくという内容です。
本当に闇です。全く何も見えません。消防法などの規制か何かで、きっと非常口はここだよ、といった小さな光はあるだろうな。と思っていたのですが、何も、全く何も見えません。参加者の中にはこの真っ暗闇に触れたとたん気分が悪くなってリタイヤする人もいるそうです。
私はというと、真の暗闇に感激しつつ、後の展開にワクワクしつつもどうしても気になるのは子供達のことです。「こわい~」と怖気づくんじゃないか。持たせれた白杖(視覚障害者が持っている杖です)で誰かを突っついてしまうのではないか。ちゃんと受け答えができるかどうか。とか。 それに反し、二人とも私につかまってたのは最初だけ、あっちで声がし、こっちで声がし、他のメンバーとも声を掛け合い、何があった、これがあった、となんだかとっても楽しそう。見えないので全くわからないのだけれど、かなりのスピードで移動している感じ。子供の順応性はやっぱり凄い。
このイベントはエンターテイメントでもあり、視覚障害体験でもあり、癒しの空間でもあるようです。
 癒しの空間というのはちょっとわかりにくいかもしれませんね。なにしろ普段入ってくる情報の7割を占める視覚が使えないということで、どれだけ他の神経がすり減るんだろうと私も思っていましたから。
ところが逆でした。 30分もすると真っ暗闇がなんだかとても心地よい空間になるのです。もちろん「音」、「空気」「香り」と、そこに用意されている「物(触感)」の演出が凄くよく考えられていてなおかつ安全という前提があるからだとは思いますが、とにかく真っ暗闇に包まれている感じはもしやお母さんのお腹の中の記憶が!?と思えるほど気持ち良く感じたのでした。これはリピーターが多いのにも納得できます。

さて、ここで次男の感想を紹介します。凄いです。
『遊んでた時に、そういえば何にも見えないんだって気がついたら周りがサーと真っ暗になってったんだ。』
『???・・・・』
感覚的なことなので私にも正直よくわからないのですが、どうもこういうことらしいのです。ちょっとした広場で自由時間があって、そこで夢中で遊んでいた時にふと気づいたらしいのです。ここは真っ暗だから目では何も見えないんだったと。その瞬間周りが真っ暗になっていったんですって。
ってことはそれまで見えていたってことですよね。なにで?心の目で?
まさかこんなに素敵な感想が聞けるなんてパパはとっても感激でした。
 今回は暗闇ことしか書きませんでしたが、実際は一緒に行動する他のメンバーとのコミュニケーションが凄く新鮮で楽しめます。それ故イベント名に[ダイアログ=対話]が付いているのです。
 ぜひ、皆様も素敵な心地よい暗闇の世界に一度足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。 
                       トミタカ 溝部
                                                        2009年8月 トミタカ通信より

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